​留学における「正解」って何かを考える日々

ベルビュー(アメリカ)留学レポート

11月号

配信日:2019年11月30日

Thanksgivingで提供されたターキー(七面鳥)

 アメリカにきて、3か月がたってしまいました。時間がたつのが、本当に早いです。3か月たっても僕の英語力も研究もなにも進んでいないことを考えるとただ焦るばかりですが。今月は、同期と留学について語りあった話、日々の授業や生活、最後にシアトルで超有名なある日本人の方についてお話しようと思います。

 

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(メール先:kazuyakitou0107@outlook.jp)

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いろんな人と留学について語り合う日々

​同期メンバーの誕生日会

 留学でやりたいことの一つに、留学にきた日本人としっかり交流するというものがあります。なので、できる限り話が出来るように日々、時間を割くよう意識をしています。よく聞くのが留学生活に対する悩みです。少しこのことについて今回は掘り下げようと思います。

 自分も含めですが、彼らに共通しているのは「自分が掲げていた3か月後の自分と今のギャップの違い」か「周りの日本人と比較して自分の日々の生活が劣っていると思っていること」に対して、苦しんでいることです。「400万の留学に参加して、外国人の集団に自分の英語力のなさで会話に入れない、または入ったとしても自分の意志がうまく伝えられない。だから結局日本人の集団と一緒にいる。でもこれじゃだめだ~、英語伸びないよ~。でもあの子は、積極的にローカルの人と交流して偉いな~。なのに、自分は全然だめだ~。」で最初の状態に陥る。の繰り替えしだと思います。

この話を本当によく聞くので、みんな同じなのだろうな~と思っていつも聞いています。偉そうに上から聞いていますが、俺だって悩んでいるのだよ!とか思っていますが。(笑)

 外国人の人たちとの交流を図るきっかけは、自分自身によって築いていかなければならないなとは思っています。こればかりはしょうがない。私自身外国人との交流が積極的に出来ているわけではありませんが、心がけていることがあるのでそれを共有します。それは「Giveの精神」と「Thank youを必ず言う」ということです。

 「Giveの精神」とは、自分がやれること・得意なことを、見返りを求めずに相手に与え続けることです。湊先生よりこの教えをさずかったのですが、言われてみたらすごく大事だなと思いまして。例えば授業中のテスト前に、マークシート用紙を忘れた友人に対して、自分が持っているマークシート用紙をあげるとかですかね。こんな小さなことでも意外に会話がはずんだりするのですよね。

 「ありがとう」を言うことは、当たり前ですが意外にこれが出来ないものです。ただこのありがとうは人間関係の構築においては非常に重要です。私はこれが痛いほどわかっているので、たとえ英語が出来なくてもUberの運転手に必ず降りるときにThank youを二回言いますし、友達が課題を助けてくれたときにも必ずいいます。昨日は、レストランの店員さんが私の名前を覚えてくれていたので、店をでるときに厨房までそのお礼を言いにいきました。

 他人を比較するという点に関しては、少なからず必要なのではとは思いますが、私はそれよりも「自分の掲げた目標をどれだけ達成できているかのほうが重要である」と思っています。私の参加しているこのIBPというプログラムにはシアトル全体で約30人の学生が参加していますが、たぶん30人それぞれが留学に対するゴールが違っていると思います。そのゴールに向かって、階段を少しずつ作りながら達成しようとしていて、その階段の高さと向きは人それぞれであると思います。なので、階段の向きも高さも違うのにそれを他人と同様に比較するのは少し無理があるのかと。それよりも階段の現在の高さで間に合うのか、向きがゴールに対して正しい向きを向いているのかの方をしっかり考えるほうがいいのかと思います。(マーケティング的に言うと戦略と戦術に見つめなおしです)

 あと、みんなきっと「正解」を探しているのだろうな~って思います。人生に対して明確な正解があるわけではないのですが、その中でもなにかしら正解を頑張って定めようとしていて。でもどっかしらで違うのじゃないかってもがいて悩んで苦しんでいる。そんな繰り返しだと。RADWIMPSの「18祭」のライブで言っていたことはこういうことなのか!と思ったりもしました。(詳しくはYouTubeで調べてみてください。)偏差値が高い大学がなぜいいのかという問いを昔、高校の時の先生に聞かれたことがあります(授業中に名指しで答えろと言われたので今でも鮮明に覚えています)。立派な教授陣?立派な設備?確かにそうでしょう。でもその時先生が言っていたのは、「正解がないことに対してしっかり考える能力が備わることだ。そもそも答えなんてない。作っているだけだ。」と。

 

広告とPRの発展には、○○が大きく影響していた

​アメリカで有名な広告の一例

 先月の記事でも、ご紹介しましたが私はマスメディアについて、日々の授業について学んでいます。少しこの授業内容について掘り下げていこうと思います。 マスメディアの授業の中では、「広告」と「PR(Public Relation)」について学ぶ機会がありました。

 そもそも広告とは、メディア(テレビや雑誌など)から広告枠等を買い、自社の商品の認知獲得等の目的のために使われます。それに対しPRとは、広告枠を買わずに人々のコミュニュケーションを設計し、消費者に対して説得や認知させる手法です。例えば、「テレビの特集にどうやって自社の商品を扱ってもらえるようにするのか?○○党の支持率を上げるためにはどのように消費者にコミュニュケーションを働きかけるべきか?」を考えるのはPR活動にあたります。

 こういった基礎知識を授業では、学ぶのですがこれら二つのマスメディアにおいて発展のカギとなったきっかけがあります。「戦争」です。残念なことかもしれませんが、戦争と広告は切ってもきれない関係なのです。

 留学に行く前、戦争と広告には関係があるのだと知り始めたきっかけがありました。広告代理店で働いておりいまは日本IBMにてご活躍されている方にお話しをする機会のことです。私は社会人の方とお話する際に、必ず参考になった本をお聞きするようにしています。その人が私に勧めた本は、「戦争広告代理店~情報操作とボスニア紛争~」という本でした。これを聞くまで、オリンピックや万博またCMなどのわりかしポジティブなコミュニュケーションを設計することが広告代理店の仕事であると考えていました。なので「戦争広告代理店?」とか聞いたときは本当にびっくりしていました。

 Edward L. Bernaysとは、PRや広告業界ににおいて重要なパイオニアの1人です。彼は、第一次世界大戦中にアメリカ国民の戦争への団結をPR活動や広告によって築いた人です。“I Want You”というポスターを用いて兵士勧誘のコミュニュケーションを設計しました。彼がすごいのは、今では当たり前ですが、複数のメディア媒体を用いてコミュニュケーションを設計したことです。このころから、複数のメディアを用いてコミュニュケーションを最大化しようとする姿勢があったのだと思うとすごく感心します。きっと情報の拡散しやすいいまの時代にいたら、さらにすごいコミュニュケーション施策がでていたかもしれません。このようにポジティブだけではなく、ネガティブなコミュニュケーションにも使われてしまうPRや広告があるといったことを学んだ僕は正直複雑な気持ちでした。

 

​アメリカの伝統の文化を体験

<Thanksgiving Day>

Thanksgiving Dayでのディナーの様子

​ Thanksgiving Dayとは、11月下旬にある祝日のことです。この日は、親戚が一同に集まったりしてお互いにご飯を食べながら感謝を伝え合うといった日です。私のホームステイ先でも、この日に親戚が集まりみんなでご飯を食べることになっていましたので、私もお邪魔いたしました。

 この日の食事は特別です。まるまる一匹の七面鳥やポテト、サラダ、そしてアップルパイなどなど。実にアメリカらしい特別な食事でした。食事の前には、祈りからスタートです。アメリカはご存知かと思いますが、キリスト教徒が多くこういったみんなで集まって食事をする前には、さまざまなものに対して祈りを捧げます。祈りが終わったら、お皿に好きなご飯を盛り合わせて、みんなでお話をしながら食べる。実に有意義な時間を過ごさせていただきました。

<TED × Seattle>

TEDの会場の様子

​ ​日本でも、一度は「TED」を見たことがあるのではないでしょうか。TEDはご存知の通り、有識者が登壇し、様々な知識や技術を共有し合う場です。そのプレゼンテーションの姿はネット上でも公開され、誰でもいつでも見ることが可能です。今回たまたま、このTEDがシアトルで行われるといった情報をFacebook(アメリカではFacebookでイベントの情報を仕入れるのが多いような気がします)で仕入れたので私もこれに参加してきました。

 学んだことは、たくさんありますがそれよりも「あのTEDってというモニュメント」を見られたときは本当にうれしかったです。

Microsoftの石坂誠さんとの出会いとPJTチームの始動

​私たちのプロジェクトが石坂さんのFacebook上で紹介されています

 ​Seattleに来たら、絶対にこの人に会わないとだめですね。ってくらいすごい人に出会ったので、ここでもしっかりと紹介しようと思います。

 石坂 誠(いしざか まこと)さんという方です。恐らくYouTubeにもたくさん動画は上がっていると思います(バイリンガールちかさんのインタビュー動画も有名ですよね)。この方は、Microsoft本社で働いていて、Azure(クラウドサービス)のシニアプロダクトマーケティングマネージャーを経験したのち、今はHoloLens等を用いてMR(Mixed Reality)の発展に今は尽力なさっているかたです。肩書だけでもとんでもないんですが(Microsoftには優秀な方ばかり集まっていることは知っていますが、それを率いている人ですからどんだけすごいんでしょうか・・)、この人の考え方や行動が本当に素晴らしい。

 この人が最も素晴らしいと思うのは、「Giveの精神」です。日本人留学生に対して、自分の資源(時間・お金・知識等)を存分に提供する姿は本当に素晴らしいなと思います。めちゃくちゃ忙しいと思うのですが、どの留学生に対してもしっかりと資源を割いて、日本の留学生の成長にものすごいほど力をかけていただいております。そしてものすごくフレンドリー。ただその中にもしっかり厳しさがあって、湊先生の講義の中で、よいチーム関係の作り方の一つに権威勾配の話がありましたが、この方はまさにチームの能力を最大化させるような立ち振る舞いをしていました。

 

 この人に、どうしてこんなに「Giveをするのか」とある時聞いたことがあります。答えは「自分がそんだけしてもらったから、それを今度は次世代につなげる番だと」石坂さん自身も若いこと、先輩や上司にたくさんのGiveをしてもらって挑戦をしてきたというった背景があるそうです。そういった時に先輩や上司にお返ししようとするとそれを次世代につなげてほしいと決まって言われていたそうです。だからこのような取り組みをなさっているのだそうです。この考え方は、実はマイクロソフトの行動方針にも合致しています。マイクロソフトの行動方針の一つに「Empower every person and every organization to achieve more」というものがあります。このことからも、石坂さんやマイクロソフトのすばらしさをただただ感じるばかりです。自分も22年生きていますが、たくさんのかたにこれまでチャンスをいただきました。つまり、私もGiveをどんどんしていかなければならないのですね。お金がいくらあっても足りないかもしれません((笑))

 

 話を少し戻しますね。現在私はこの方のご厚意により、少し大きなPJTを担当させていただいております。このPJTをやることになったきっかけを僕が石坂さんに初めてお会いしたお話を含めて説明させてください。

 

 この人との出会いは、Microsoft社で行われた会社説明会でした。実はこの説明会よりも前に石坂さんの話を聞いていて、日本の同期からや同じホームステイ先の子から「必ず接触しなさい。君の性格に合う人だから」と言われていました。ですが、なかなかこの人とお会いするにはどうしたらいいのかが分からなくてですね(最初LinkedInでメッセージ送ろうかとも考えておりました。)、そんなときに会社説明会の話が飛び込んできたのです。恐らくこの説明会に石坂さんが絡んでいることは予想できたので、参加を決意しました。ただこの時、思ったのは、普通に行っても駄目だろうなと。この説明会で石坂さんと話したいと思っている学生はきっとたくさんいることは容易に想像できたからです。なので、自分のキャリアビジョンをまとめたパワーポイントPDFを印刷してもってくことにしました((笑))(これをカラーで印刷したせいで、学校の印刷ポイントがなくなってしまったのは大きかったですが。)。説明会当日はやはり石坂さんの周りに人が固まっていました。就活イベントの人気企業講演終了後の担当者質問コーナー並みに人がいました。これを見たとき、「あ~ダメかな~今日は。」って思って帰ろうかなと思っていました。ただ、しばらくたってたまたま横に石坂さんが一人でいらっしゃっていて。チャンス!とか思って頑張ってアクションを起こしました。二人で話す環境が出来たら、あとは印象に残ってもらえるようないつもの戦略に切り替えるだけ(こういうの本当に私は得意です)。まぁでも石坂さんに自分のもってきたキャリアビジョンをまじまじと見られたときは本当に緊張しました。

 

 この時、自分の「エンターテイメントを通して人々に感動を届けるような取り組み」をしていきたいという思いも同時にぶつけました。そして自分が何を出来て(短期的なプロジェクトでは自分が出来ることをしっかりと明確にしていくことは重要です)、何を留学で成し遂げたいのか。まじまじと資料を見つめた後、石坂さんが言った一言が「よし一緒にエンターテイメントに革命を起こそう」と。「いまマイクロソフトではこんな取り組みやシステムがあり、それをうまくつかってできるようなことをしてみようよ」。単純にうれしかったですね。そのあとにも宿題も出されて。といった感じに石坂さんとの出会いがあり、いまこうしてプロジェクトがスタートしたわけです。 

 

 プロジェクトについては、詳細に書くことが出来ないのが残念ですが、チーム(9人体制)で日々プロジェクトに取り組んでいます。僕はその中でプロジェクトマネージャーを担当しております。石坂さんにも今回のプロジェクトに対してとんでもないほどご支援していただいおり、またチームメンバーに関しても彼らの貴重な時間を使わせていただいているので僕の今までのすべてをぶつけるような覚悟でプロジェクトをやっています。幸運にも、プロジェクトの目的を達成するために各界からとんでもないほど優秀な学生が参加していただいており、ただただありがたい限りです。日々活動をしていくなかで、僕が偉そうに上から物をいっていますが、チームメンバーから学ぶことが多いばかりです。例えば、マーケティングの勉強会。私自身が講師となって定期的に勉強会を実施するのですが、自分の知識の足りなさを痛感したりや質問された場所に対してその考え方甘かったな~とか感じさせたれたりします。本当に彼らから学んでばかりの毎日です。これこそしっかりありがとうと伝えなければならないですね。

 

 いつの日か、このメンバーで作りあげたものが実際に市場に出て、人々の思い出の一部になれたらいいな~って本気で思っています。メンバーのためにも、石坂さんを含む協力していただいているすべてのみなさんのためにもです。

 

 

以上、11月でした。12月は学校が休みなので、どんどんいろんな場所にいってそこで学んだことを紹介していきます。エンターテイメントの最高峰のハリウッドやオーロラを見にイエローナイフ(カナダ)へ行く予定です。

Systems Innovation Laboratory

Graduate School of Technology Management

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